LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
元・烈花の三人は、まぁいい。
用件はわかった。
遊びをふっかけてきたことも許す。
今回のケンカ、あいつらの加勢のおかげで、無傷で済んだしな。
問題は、こいつだ。
「おい、おまえ」
「っ!? ぼ、ぼくですか?」
「何ビビってんだ?」
「い、いえ、別に、その」
笑うわけじゃなく、目を細めてみせる。
赤みがかった茶色の視線が逃げる。
「会いたかった相手が、実は暴力的な男で? それで驚いて、ビビってる? おまえの“パパ”はもっと優しい男なのか?」
「わ、わかり、ません。ぼくは、会ったこと、なくて」
父親に会ったことがない? ほんとに、何なんだ、こいつ?