LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


やがて、ガレージライヴのMCから、時間だと促された。


次のバンドはステージのそばで控えている。



オレたちは客席のほうへ撤退した。


兄貴と亜美さんは楽器を背負っている。


雄も一本背負っているのは、兄貴のアコギだ。


牛富さんの荷物は、スネアとスティックとペダル。


手ぶらなのはオレだけだ。



客席で、師央たちと合流した。


寧々と貴宏と順一。理仁と海牙。そして、鈴蘭。



「煥さん、ここにどうぞー」



師央が鈴蘭の隣を指差す。


兄貴と理仁がオレを連行する。


無駄なお節介。余計すぎる気配り。


もはや全然さりげなくない。


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