LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
理仁の号令に懸かった全員が表に出た。
店内に残るのは、七人。
オレと兄貴、海牙は戦える。ただ、鈴蘭と師央をかばわなきゃいけない。
そして、オレたちを挟んで立つ二人。正木と世良。
「煥っ」
駆け寄ろうとする兄貴が、足を止める。正木と世良の左手が同時に、兄貴を狙った。
正木が油断なく、オレたちを見据えている。
「戦闘訓練を受けた大人を甘く見るなよ。傷付けることが目的じゃないんだ。四獣珠を渡してくれるだけでいい。
できれば、伊呂波師央くん、きみの白獣珠がいいかな。どうやら最も質量が大きいようでね。野放しにしていては、総統にご負担がかかるのだ」