LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
正木が、師央に近付く足を止めた。
師央の人差し指の先が正木の服に触れている。
「どうした? 撃たないのか?」
師央は動けない。
正木が動いた。
正木は片腕で師央の胸倉をつかんで持ち上げた。
オレへの砲撃が止む。
空いた正木の手は、師央の胸元を指差す。
「ここまでだ。もう少し楽しませてもらいたかったな」
正木が、ぐるっとオレたちを見渡した。
世良が、兄貴と海牙から跳び離れた。
師央が正木の手に触れた。
次の瞬間、正木は師央を投げ落とした。
「阿里くんのコピーをするつもりだったかな? あの馬鹿力を発揮されては面倒なんだよ」