LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
正木が師央の白獣珠を見つめる。
息がかかるほど、顔のそばまで近付ける。
「白獣珠よ、応えよ」
飛び出そうとして、オレは足を止めた。
世良が運転席の窓から銃を突き出している。
オレの胸で、オレの白獣珠が反応しかける。
ダメだ、違う。あんたじゃない。あんなやつの声なんか聞くな。
オレは白獣珠を握りしめた。白
獣珠が、うなずくような拍動をオレの手のひらに伝える。
正木が、師央の白獣珠へ呼びかけた。
「長江理仁のチカラを止めたい。今あそこにいる全員に及ぼしているチカラを。白獣珠のチカラで、号令を解除させろ。代償は、この身に、必要なだけの傷を付けろ」