LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―

「次はたぶん、師央が死ぬ」



海牙が兄貴を追って駆け出した。


オレは鈴蘭と師央をカルマの店内に押し込んだ。



「ここにいろ。オレが迎えに来るまで、絶対に出るな。誰も立ち入らせるな」



鈴蘭がオレにすがりついた。


青い目に涙が浮かんでいる。



「イヤだ! 先輩、またケガしちゃう。わたし、待ってるだけなんて!」



オレは鈴蘭を引き剥がした。



「ここにいろ。師央、鈴蘭を任せる。身を守るときは号令《command》を使え。下手に戦おうとしなくていい」




「煥さん、でも、ぼく……」



「これから先は、オレたちのケンカだ。族としての瑪都流《バァトル》のな。おまえたちには関係ない。巻き込んで、すまない」


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