LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「おい、バ、バカ、何なんだよ?」
「ご、ごめん、なさ……わたし、何の役にも立てなくてっ、あ、足手まといで、守られてる、だけで! 預かり手、能力者なのにっ。自分が、悔しくてっ」
オレは鈴蘭を見下ろした。
キレイにまとめてあった髪がほどけている。
小さな肩が、泣きじゃくって震えている。
海牙が、足音をたてずにオレのそばに来て、半端に浮いたままのオレの右の手首をつかんだ。
海牙の手に導かれて、オレの腕が動く。
オレの右腕は、鈴蘭を、そっと抱いた。左腕を添える。
オレの腕の中で、鈴蘭が体を硬くした。