LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


オレたちが生徒会室を訪れたとき、兄貴は仕事をしていたわけじゃなく、バンドスコアを書いていた。


新曲のアレンジだ。


ついでに詞も書きゃいいのに、なぜかオレに押し付けてくる。



兄貴はバンドスコアのノートを閉じて、元・烈花の三人を順に見た。



「尾張順一くんと貴宏くんの兄弟。それから、小柳寧々さん。きみたちのことは、烈花の総長だった男から聞いてる。面倒を見てやってほしい、とのことだ。歓迎するよ」



話、ついてたのかよ。



ホッとした顔で、三人は兄貴に挨拶した。


兄貴も笑顔で受け答えする。


基本的に、兄貴はいつも笑ってる。オレと正反対だ。


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