LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
すぅっと、白獣珠が、オレの胸元の鎖を簡単に断ち切って浮き上がる。
同じように、鈴蘭の青獣珠が、海牙の手のひらの上の二つが、ふわりと宙に浮かぶ。
どこからともなく、もう一つ。白い輝きは、五年後のオレの白獣珠だ。
海牙が苦笑いした。
「あるだけ全部、持っていかれるんですか」
師央が、やっぱり苦笑いしながら、かぶりを振る。
「白獣珠が、足りないって言ってます。そんな願いは欲張りすぎて、五つじゃ足りないって。完全な幸せなんて編み出せないって」
白獣珠のぼやきは、オレにも感じ取れた。
鼻を鳴らしてやる。