LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「お膳立ては最低限でいい。オレたちは自分の力で幸せになる。完全な幸せなんて、かえって不幸だ。
必要なんだよ。悩んだことも、迷ったことも、立ち止まってたことも、今のオレを創るために、絶対に必要だった」
孤独だった。絶望していた。苛立っていた。
信じられるものなんて、ほとんどなくて。
だからこそ、なおさら、心の通じ合う人たちと出会えたこと、その偶然みたいな必然が大切に思える。
師央が突然、下を向いた。
「会えなくなるんですよね。ここから新しい未来が始まって、それぞれの時代に戻ったら、同じ高校に通うことは、もうできないんですよね」