LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
師央が、ごしごしと顔を拭った。
オレは師央の肩を軽く叩いて、体を離した。
「煥さんも、心配ですよ。朝ごはん、ちゃんと食べてくださいね。栄養が偏らないように、野菜も食べて。ケンカばっかりしないでください。
バンド、頑張ってください。もっとたくさんの人の聴いてもらって、ほんとの煥さんを知ってもらってください。歌ってるときがいちばんカッコいいんだから。
それと、文徳さんとも、仲良くしてください」
「ああ。兄貴にも伝えとく」
師央が顔をくしゃくしゃにして笑った。
「それと、すなおになってくださいね。恋、してください。ぼくのママのこと、絶対に離さないで」