LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
宙に浮いた白獣珠と青獣珠が、チカチカと、せわしなくまたたいた。さっさとしろ、と。
わかってる。
白獣珠、あんたとの付き合いも長かったよな。
そばにあって当然の存在だった。
そう考えると、少し寂しい。
まあ、ろくに言葉を交わしたこともなかったが。
因果の天秤に、均衡を、か。
狂った均衡を戻すのが、あんたの役割で本能なんだろ?
オレたちの選ぶ未来を、あんたは今のところ、嫌がってねぇみたいだ。
オレたちなら大丈夫。これから先も、あんたの嫌がる天秤の揺らし方はしねぇよ。
海牙がオレの肩に手を載せた。
「どの地点まで戻されるんでしょうか?」
「やってみないことには、わからないな。海牙は敵に回したくない」
「同じくです。友達くらいがちょうどいいかな」