LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
夕暮れどきを川沿いで過ごすのが好きだ。
五月に入って、気候も温かくなった。
川沿いは、芝生敷きの広場だ。
平日の昼は、年寄りや主婦の散歩コース。
休日になれば、子どもらの遊び場。
でも、昼間だけだ。
西日が差し始めると、変わる。すっと、ひとけがなくなる。
左耳のイヤフォンが鋭いギターを鳴らした。
フィニッシュを待たずに、オレは音楽プレイヤーの電源を切る。
感じる。気配と、音を。
バイクのマフラー音は、まだ遠い。足音が近い。
オレは振り返った。
赤い特攻服の連中がいた。ざっと数える。十三人。