LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


師央の手のひらの上に載っているのは、純白の宝珠だ。


大きくはない。


直径は、オレの親指の爪の幅と同じくらい。


測ったら、確か、二センチちょっとだった。



「白獣珠が、なぜ?」



曇りのないメタルが蔓草のように、白獣珠に巻き付いている。


金でも銀でもプラチナでもないメタルだ。


一部がフック状になっていて、そこに鎖を通して首から提げる。



首から提げている、はずなんだ。


オレは自分の首筋に触れた。


金属の鎖が、確かにある。


鎖を指に引っかけて、引っ張る。




ある。オレがいつも身に付けている白獣珠。オレの異能の根源。


オレの白獣珠はここにある。


だったら、師央の手にあるモノは?


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