LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
師央を拾ったのは昨日のことだ。
昨日の晩飯はそのへんのファミレスだった。
いつもどおりってわけだ。
オレと兄貴は、セキュリティ完備の2LDKに二人で暮らしている。
オレも兄貴も料理なんかできない。
たまに瑪都流のメンバーが作りに来る。
オレたちに、実家ってものは存在しない。
両親って人もいない。
莫大な遺産と遠巻きの親族が、オレと兄貴の後ろ盾だ。
師央が早朝に起き出したのは気が付いた。
外に出ようとしたから止めた。
「勝手にうろちょろするな」
「じゃあ、一緒に来てもらえますか? 朝ごはんの材料、買いたいんです」