LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
安豊寺は、兄貴と師央と、挨拶を交わした。そこは笑顔。
挨拶を短く切り上げて、オレを見て、再び眉を逆立てた。
「おはようございます、煥先輩」
「……あぁ」
「挨拶もできないんですか?」
「小言かよ?」
「はい、小言です。昨日、結局、聞いてくれませんでしたからね」
面倒くさい。兄貴効果でおとなしくなったと思ったのに。
安豊寺は、ぐっとオレに近寄ってきた。
ちっちゃいな、こいつ。オレも平均身長くらいだけど。
安豊寺が、真下からオレを見上げる。
怒った顔。大きな目が、生き生きして、キラキラしてる。
胸が、また、ザラッとした。
ザラッと? いや、ドキッと?