LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―


黙ったオレを前に、安豊寺の小言が始まった。



「師央くんは訳ありなんでしょ? 昨日の話だけじゃ詳しい事情はわからなかったけど、師央くんが一人ぼっちで心細いのは、わたしにもわかります。先輩にもわかりますよね?


なのに、さっきみたいな言葉、ぶつけるんですか? あなたは、行動が乱暴なだけじゃなくて、心まで乱暴なんですね。乱暴で、冷たいです。もっと相手の心を思いやって……」



「黙れ」



延々と続きそうな小言を、一声でぶった切った。


乱暴で冷たい心なんて、言われなくてもわかってる。


キレイな声して、キレイな顔して、目の前で宣言してくれなくていい。


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