LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「……って感じで、数学ではヒヤッとしたんです。でも、寧々さんがフォローしてくれて。やっぱり普通に学校に通えるって、いいなぁ」
師央の笑顔が、不意に少し陰った。
「どういう意味だ、それは? 普通に学校に通ってないのか?」
「__のせいで、__の危険があるから」
師央の口が動いた。
声が出ない。
昨日と同じ状況だ。
事情を説明しようとすると、できない?
暗示でもかけられてるのか? マインドコントロール?
師央はうつむいて、首を左右に振った。
オレの胸がざわついた。
気付けば、口走っている。
「楽しかったなら、よかったな」
師央の顔に微笑みが戻った。
「すごく普通で、楽しいです!」