LONELY GUARDIAN―守り人は孤独と愛を歌う―
「イヤだ。こんな運命は、イヤだ!」
銃声。
少年はその瞬間、誰かの腕と胸に抱えられた状態で地面に叩き付けられている。
少年をかばった男は、顔を上げた。
緩く波打つ髪の下で、緑がかった目が微笑んだ。
「だから、行きなさい。行って、戦って」
「あなたは?」
「カイガ、と覚えておいてください」
男は少年の持つ白獣珠に何事かをささやいた。
少年の姿が、白い光に包まれて消えた。
男はまた、自らの持つ宝珠に語りかけた。
「玄獣珠《げんじゅうしゅ》、最後の頼みです。文徳《ふみのり》くんを蘇生して。この一枝には、彼の存在が必要だから。代償は、ぼくの命」
黒い光が弾けた。
男は絶命した。