ハートブレイカー
三井さんは、海堂さんとできてるという噂がある。
それが本当なら、私という存在は目障り以外の何者でもないだろうというのも、よく理解できる。

彼は話してないのかな。
私のこと、というより、直哉のことを。

ていうか、彼は三井さんにどこまで話してるのか。
私が彼宅に居候していることは知ってるのか。

彼が時々帰りが遅いのは、彼女とデートをしているからか。
突然わいた私たちの存在に対して、彼と彼女の関係に変化が生じたのは間違いない。
しかも私が同じ会社で働いてるとなれば、敵意を持たれてもしょうがない、か。
その点は私も、いまだに不本意なんですけど・・・。

気を取り直すように深呼吸をしてお盆を持つと、私は会議室へ入った。
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