ハートブレイカー
「あの・・海堂さんってミルクティー飲むんですか」
「飲まない。ミルクや牛乳は嫌いだ」
「やっぱり。パパみたいに背が高くなりたいなら牛乳飲めって、直哉には強要してるくせに」
「それとこれは別だろ」

なぜか、彼が嫌いな飲み物を発見できたことが嬉しかった。
というより、彼との間の距離が縮んだような気がした。

何の距離なのかは・・・不明。

「今日は俺と一緒に直哉を迎えに行こう」
「え。でも、あなたも車でしょ？」
「今日は乗ってきてない」
「わざとでしょう」
「・・・かもな」

まさか認めるような発言するなんて・・・意外。
だからか、張ってた肩肘や、余計な力がスッと抜けて、素直な私がヒョコッと顔を出して・・・。

コクンとうなずいた。


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