ハートブレイカー
「無理するなよ。おまえの体はまだ完治してない」
「わ、分かってます」

彼が私の頭に優しく手をポンと乗せた。
必死に平静を立て直してる最中だってのに!

「じゃあ後で」

そんな意味深な言葉を言い放って、サッサと立ち去るな!
ああもう。
やっぱりこれは・・・新種のいたぶりだよね。

案の定、隣の課にいる松田さんから、あれやこれやと話しかけられたけど、私は「仕事中ですから」と徹底無視を試みた。 幸い、岩本課長も援護してくれたおかげで、彼女は諦めてくれた。
とりあえず、だろうけど。たぶん・・・。

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