ハートブレイカー
「それが人に頼む態度か。まったく、こんなときだけノコノコ現れて頼るな・・・」
「そうだね。あなたの言うとおりだった。迷惑かけてごめんなさい。もうここには来ないから」
「愛美・・・」
「ごめんね、お母さん。私なら大丈夫。大丈夫だから」
「愛美」

「ありがとう」

私のために泣いてくれてる母に言えることは、それしかなかった。
結局私は実家の中に入ることもできず、そこから去るしかなかった。




大丈夫、大丈夫。と何度唱えても、何とかなるのか・・・。
なるわけないじゃん。

とにかく仕事、見つけないと。
行動しないと、現状は何も変わらない。
視界がかすむ。
こんなときに・・・フラついてる場合じゃない。

自分の体調のサインを無視して、私は車に乗った。
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