ハートブレイカー
「直哉。ママは息してる・・・ママは温かいか?」
「うんっ。ママ、ねむってるみたい」

よかった。 あいつは・・・俺の心臓を止める気か!

「よし。今から俺は救急車を呼ぶ。この電話はまだ切るな」
「わかった」

自宅の電話を取り、救急車を呼ぶ。
あいつの住所を覚えておいてよかった。
自分の記憶力のよさに感謝。 

「・・・はい。あちらには3歳の息子がいます。私もすぐ行きます・ ・・分かりました。お願いします」

自宅の電話を切った後、すぐスマホ通話に切り替える。

「直哉」
「はいパパ」
「今救急車がそっちに向かってる。遅くても10分以内には着くはずだ」

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