私は今この瞬間を一生後悔する
「...だから.......たしてXを...」
まだ少しキンキン痛む頭を抱えながら耳を澄ます。
少しづつ意識が戻ってきた。
「Xがわかったらそれを代入してYを...おい三上!...ったく、おい郁、三上起こせ」
「おら、起きろ」
X...?Y...?起きろ...?
いや、それよりなにより気になるのは、郁ってまさか...
わたしはゆっくりと目を開ける。
声をした方向を向くと、そこに居たのは...
「郁...」
「は?なに?お前寝ぼけてんの?」
中学の時に好きだった、大場郁(おおばいく)だった。
なにこれ、おかしいよ。
周りを見回したらここ、教室。
わたしさっきまで図書室に居たのに...。
郁は中学の制服を着てて、わたしたちは授業を受けてて。
良く見れば、周りの生徒も全部中学の時のクラスメイト...
なにこれ、これじゃあまるで...
中学生に戻ったみたい...。