ずっと好きだった。
高校2年 冬
【side みちる】

あのことがあってから、もう三ヶ月は経過した。

前より口数は減ったけど、喋れるようになってきた。

ただ最近、学校に来ても楽しさを感じない。

佐伯先輩のことはまだなにも進展してない。


「みちるー?大丈夫〜?」

「あ。え?うん!」

「絶対大丈夫じゃないでしょ。最近ってか、

結構前から、変だよ?」

「そうかな?」

…。あのことは、まだ吹っ切れてないけど、

今度は別の事で悩んでいるあたし。

最近、翔馬は一人の女の子と仲良くしてる。

それを見てるあたしは、ストーカかっ!

このまえ、たまたま翔馬を見かけたから、

声をかけようとしたら、女の子が出てきて

楽しそうに話してたから黙ってた。

「あれ?平瀬なんか顔色悪いんじゃね?」

「え?そうかな」

クラスでも、結構中のいい藤波くん。

頭はいいし、運動できるし、悪いとこなくて、

女子からは大人気。

「保健室行ったら?」

「いや、本当に大丈夫。それより…顔。近い。」

「え、あ。ごめんっ。」
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