ずっと好きだった。
翔馬と遥は、睨み合っててお化けなんて微動だにしないし。

あたしは、怖すぎて2人の間にいたけど、その場で止まってしまった。

「おい。だいじょ…」

「触んな。みちる。大丈夫か?」

そこで睨み合ってないで、助けてよ!

あたしはそう思いながらも、遥の手を借りて、

また進んだ。

もう大丈夫だろうと、手を離した瞬間おばけが来た。

「ぎゃー!」

驚きのあまり、目をつぶったままなにかにしがみついた。

目を開けてみると、翔馬の腕にしがみついてた。

「ご、ごめん。」

静かに離れると、手をつないできた。

「手つないでれば、怖くないだろ?」

そう言って、笑いかけてきた。

遥は、少し怒ってたみたいだけど。

手をつないだまま、お化け屋敷を出た。

道隆先輩たちは先に出てたみたい。

「遅かったな!何してたんだよー」

「みちるがかなりビビリで、時間かかった。」

「遥!あたしそんなにビビってなかったよ!」

道隆先輩にからかわれたくなくて、嘘ついたけど、遅かった。

「へぇー。みっちービビリなんだー。」
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