ずっと好きだった。
あたしたちは、早速観覧車に乗り込んだ。

ゆっくりと回る、観覧車。

向かい合う、翔馬とあたし。

「なんだよ。んな顔すんなよな。なんもしねーから。」

「ごめん」

「今日は、単語でしか返事しない日?」

「え?」

「俺と話すとき、うん。だとか、ごめんだとか。

単語が多い気がしてさ」

「よく…聞いてるね。」

翔馬は、結構人の話をよく聞いてくれる。

「まあな」

翔馬は、笑ってそういった。

やっぱり、避け続けるなんて…無理だね。

翔馬から逃げて、しゃべんないで…そんなの失礼だよ。

今日は逃げない。逃げないでちゃんと向き合う。

「この前はごめんな。佐伯さんには悪いと思ってるよ。」

「いや。それは、あたしも悪いし。あたしが…その…」

「平瀬は悪くない。俺がちょっと手を出しすぎた。」

「…それに引っ掛かってたのも事実…だから。」
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