ずっと好きだった。

ラッキー

【side 翔馬】

また俺、平瀬に手出しちまった。

今日は…平瀬が悪い。俺を誘ってきたのはあいつ。

あんなこと言われて、我慢できるわけがねえ。

ツリーを見に行くということで、歩いている俺たち。

「翔馬。ちょっといいか?」

佐伯さんが俺の横に並んで歩き始めた。

「観覧車でなにもしてねーだろうな?」

やっぱりそのことか。

「いや。大したことはしてませんよ。おでこにキスしたくらいです。」

「は?お前バカなのか?おでこにキスって彼氏彼女がすることだろ。」

「すみません。つい。でも好きだから。やっぱり。」

俺がそう言うと、佐伯さんはああ。そうかい。

それだけ言ってまた黙った。

それから数分歩いて、やっとツリーの前に到着した。

「わー。でっかいねー。」

「たしかに。道隆よくこんなとこ知ってたね」

「リサーチしたからね!」

ドヤ顔で言う。点灯は5時かららしい。

結構待つんだな。あと、30分くらいか?

なんだかんだ話しているうちに、あと1分で点灯する時間に。
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