ずっと好きだった。
「3!2!1!」

湊さんのカウントダウンに続いてツリーが点灯した。

「わぁ。綺麗」

隣で眼を光らせながらツリーを眺めてる平瀬がいた。

なんだろ。こいつ見てるとすごい純粋な心に戻れる。

「綺麗だね」

不意に言われて、俺に言っているのか分からず、さらっと無視してしまった。

「ねー。聞いてる?」

つんつんと、俺をつついて話しかけてくる。

そんな平瀬がなんとも言えぬ可愛さだった。

「ああ綺麗だな。」

「ねー。写真撮ろうよ!」

夏菜子さんが近くに来すぎて、体のバランスが崩れる。

わっ。やべえ。

ドンッ。
< 154 / 237 >

この作品をシェア

pagetop