ずっと好きだった。
かろうじて、手をついたはいいものの…

「ちょっ…と。見てないで、早く…戻って」

そこにいたのは、平瀬だった。

今流行りの床ドンをしてしまったらしい。

「あちゃ。ごめん、翔馬。はしゃぎすぎて…ってあぁ!

みちるちゃんまで!ほんっとにごめんー」

俺のことはほったらかして、平瀬のことを心配し始めた。

まぁ。そりゃそうだよな。俺は手しか痛くねえけど、

平瀬は体ごと打ったからな。

「大丈夫ですよ!痛くないし!」

本当に痛くねぇのか。血とかでてねーよな?

俺が見るわけにもいかねえし。

俺の体幹が弱いからこんな事に。

「あ。平瀬。悪かったな」

「悪いと思ったなら、ココア奢って」

自動販売機を指さして言った。

可愛すぎて笑いそうになったけど堪えた。

「はいわかりましたよー。」

自動販売機の前まで行った。

「平瀬ー!ココアねーけど何にするー?」

俺がそう聞くと、小走りでこっちに来た。

「えっとねー。じゃ、これ。」

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