ずっと好きだった。
遥が来た。

校門の周りのたくさんの桜はもう満開。

「話したい…ことがあって。」

「うん。じゃ、ちょっとそこの公園に行こ。」

学校の近くの小さな公園のベンチに座る。


「…それで、話ってなに?」

「うん。あのね…」

桜の木が風でゆさゆさと揺れてる…。

自分の気持ちを伝えるんだ。しっかり。

「遥は、すごく優しいし、あたしのこといつも考えてくれるし、

バスケもうまくて、本当にいい人だと思うの…

でももう…付き合えないっ。」

「…なんとなく、分かってた。

きっといつかこうなるんだなって」

遥は、少し笑いながら言ってた。

「みちるは、やっぱり翔馬なんだろ?

言わなくてもわかる。好きな奴の気持ちは。」

「うん。ごめん。」

「いいよ。分かってたのに付き合おっつったの俺だし。

うぅーーんっと。初失恋だ!」

――伸びをしながら、そんなこと言って笑ってた。
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