ずっと好きだった。
シュートが入れば、ベンチも盛り上がる。
一本一本入るごとに、立ち上がって。
ピッ!
「青!5番」
青…あたしたちのチーム。
五十嵐のファウルだ。
相手チームにフリースロー一本。
相手はあっさり決める。
ぴーー。
「タイムアウト!青!」
監督…?
選手たちはベンチに戻ってくる。
いつになく、息をきらしてる。
「緊張して、息できてないぞ!お前ら!はははっ。」
監督が笑いながら言った。
緊張…してたんだ。
あたしってば気づかなかった。
「ボールを運ぶのを、架端に変える」
「え?俺っすか?」
翔馬は少し驚いた顔をした。