ずっと好きだった。
翔馬は、水を飲む。

「翔馬。」

「ん?」

「すごい…。本当に。」

「なんだよ!急に改まっちゃってさ!」

翔馬はあたしの頭をぐしゃぐしゃにした。

あたしは選手の足をマッサージする。

「よし、あと少しだ。絶対焦るな!

行ってこいー!」


第3Q開始。

相手は開始早々、素早い展開で点を決める。

翔馬が運んでいると、相手はガツガツディフェンスにくる。

あ。後ろから…

「後ろ「ダブルチームくるぞ!」

監督も同じことを…

翔馬は冷静で、ダブルチームも関係なかった。


「ナイスっ!」

こちらが決めれば、相手も決めて、あまり点差が開かなかった。

残り、5秒で、8番江藤にボールが渡る。

早すぎてよくわかんないけど、ゴールしたまで持って行ってシュートを決めた。

相手のベンチからは、歓声が聞こえる。

55対58で、リードされてしまった。
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