ずっと好きだった。
【side みちる】

今日は、久しぶりに予定が合ったからデートしてる。

商店街を出て、海の見えるベンチに座ってたら、

大きな花火が上がった。

「えっ?え?花火!これ見せるために、ここに来たの?」

「うん。まぁあとひとつある」

え?あとひとつ?なんだろう。

翔馬は急に立って、あたしの前に膝をついた。

「翔馬?膝が汚れちゃうよ。」

「聞いて、みちる」

真剣で真っ直ぐな瞳であたしを見てくる。

きっと、真剣な話なんだ。

「みちるが、遠い大学に行っても俺にはみちるしかいない。

この先もずっとそれは変わらないから…

だから、大人になったら俺と結婚してください。」

翔馬はポケットから小さな箱を出して、

それを開けた。

中には指輪が入ってた。
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