ずっと好きだった。
女の手には、なんか手紙があった。
「なに?これ?」
「友人が翔馬くんの事好きで。渡して欲しいって…」
…はぁ。またか。
これで、三度目くらいか。
「ふぅーん。でもー。ごめんね。受け取れないや」
女は、困ったような顔でこちらを見てくる。
「君の友人の顔も知らないし、渡すなら自分で渡してって、友人に言ってあげて。
じゃ、俺はこれで」
女は手紙を抱えたまま、その場に立ち尽くしてた。
ちょっと、ひどかったかな。まぁ。許して。
「翔馬ー!」
今度は誰だよ。朝から俺は人気者だな。
「あ。湊さん。おはようございます」
「ああ。道隆さんでいいって。苗字慣れてねーからさ」
「あ。わかりました!」
「おう!朝から翔馬の事見つけてラッキー!」