ずっと好きだった。
確かに。それは言えてる。

「じゃ、先帰るぜ。俺達は」

「翔馬はどうするんですか?一人でここにいたら

熱中症になるかも…」

あたしが心配していると、翔馬が来た。

「帰るぞ」

あたしの頭をポンポンとしてきた。

「かっこいー!翔馬優男だなー」

道隆先輩は、翔馬をからかう。

「え、翔馬!練習したいんじゃないの?」

あたしは翔馬に駆け寄ってそう言うと、

翔馬は笑った。

「いんだよ。練習し過ぎもよくないだろ?」

「そ…だね。」

「じゃーね!お二人さん!戸締まり宜しく〜!」

道隆先輩たちは、そう言って行ってしまった。

「着替えるから、こっち見んなよ」

「見るわけ無いでしょ!」

翔馬は、ははっと笑って、着替え始めた。

「来週試合だね。緊張とかしてる?」

「してるよ」

「翔馬も緊張するんだね。」

「するよ」

翔馬は、緊張なんかしない人だと思ってた。
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