イデア
「きゃっ…!!!!!」


反射的に目を瞑った。

落ちるッッ!!!!!!



が,落ちる時の得も言われぬ浮遊感は無く,
変わりに何か強い力で押さえつけられていたのが解った。



…背に床を感じる。


た…助かったの……?

そっと目を開けると-----




「っ!!!???」


甫芽が私を庇って,覆い被さる形で肩を抱いてくれていた。




…守って…くれたの……?




「ぁ…や,やだごめん…!私のために…っ!
…何で庇ってくれたの…?」




彼は出会ったときの瞳色で私を真っ直ぐ見据えて言った。



「ったり前だろ…っ
目の前で怪我させる訳には行かねーからだよ…っ」
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