光の少女Ⅱ【救出編】
「・・・・・・」
「あのさ、風夜、これ・・・」
「・・・いや、そのままお前が持ってろ」
自分の手を見つめていた風夜はそう返すと、火傷を負った手を隠すようにした。
「手に入ったみたいだな。よし、なら先に戻ってろ。俺は後の五人に知らせてから戻る」
言って、白夜が姿を消す。
「・・・じゃあ、先に戻るか。待っている奴等も心配してるしな」
そう言った刹那が力を発動させる。
気が付いた時には、光の街の中にいた。
「花音ちゃん!」
光輝の屋敷へ入ると、声と共にいきなり誰かに抱き付かれた。
「よかったよ・・・、花音ちゃん・・・、風兄様も・・・」
「風華ちゃん・・・」
泣いているようにも聞こえる風華の声に、彼女の頭を撫でる。
「ごめんね、心配かけて・・・」
「本当、捕まったって聞いた時は、気が気じゃなかったわよ」
花音の声に返す声がする。
「あ、琴音ちゃん」
「あ、琴音ちゃん・・・じゃないわよ、もう」
「本当にごめんね」
呆れたように声を上げた琴音や、その後ろから現れた夜天達に聞こえるようにもう一度言うと、花音は小さく笑った。