光の少女Ⅱ【救出編】
2
神蘭達も戻ってきて、全員で夕食を摂った後、花音は王に呼ばれ部屋を訪れていた。
「あれ?風夜」
王の部屋に入ると、同じように呼ばれていたのか風夜の姿があった。
「ああ、遅くに呼び出して悪かったね。どうしても話しておかなければならないことがあってな。・・・風夜のことだ」
「俺のこと?」
「正確には、お前に流れている血のことについてだ」
王の言葉に何を話されるのかわからなくて、花音は風夜と顔を見合わせる。
「今日、宝珠を取りにいった時、宝珠に拒絶されただろう?・・・それは、お前の中に流れている血、・・・・・・魔族の血が原因なんだ」
「!!」
「・・・俺の中の・・・魔族の血・・・」
「どういうことですか!?」
茫然としている風夜の代わりに、花音は聞き返す。
すると、王は一度溜め息をついて、話し始めた。
「話せば少し長くなるかもしれないが、いいか?」
「はい」
「これは、他の国の王族、空夜、風華も知らないことだ。もう何百年も昔の話だが、風の国の王族に魔族がいたことがある」
そこまで言い、王は風夜を見る。
「その時の王は、ある上級魔族の女と恋におちた。その時から、王家の血に魔族の血が混じり始めた。とはいっても、それは極少量のものだ。だが、稀にその血を強く受け継ぐ者が生まれてくるはずだ」
「・・・それが、俺か」
そう言った風夜に、王は頷く。
「そうだ。空夜と風華には、その血が流れていない。だが、風夜にはその血が流れている」
「でも、どうして今になってその話を?」
「風の国を占領しているのが魔族なら今、話しておいたほうがいいと思ってな。今までと違い、魔族が関わってくるなら、その影響を受けることもあるだろう。それなら、知らないままでいるより知っていたほうがいい」
「・・・・・・」
そこまで聞いたところで、風夜が席を立ち、部屋を出ていこうとする。
「風夜・・・!」
「・・・少し一人にしてくれ」
そう言い、出ていってしまった。
神蘭達も戻ってきて、全員で夕食を摂った後、花音は王に呼ばれ部屋を訪れていた。
「あれ?風夜」
王の部屋に入ると、同じように呼ばれていたのか風夜の姿があった。
「ああ、遅くに呼び出して悪かったね。どうしても話しておかなければならないことがあってな。・・・風夜のことだ」
「俺のこと?」
「正確には、お前に流れている血のことについてだ」
王の言葉に何を話されるのかわからなくて、花音は風夜と顔を見合わせる。
「今日、宝珠を取りにいった時、宝珠に拒絶されただろう?・・・それは、お前の中に流れている血、・・・・・・魔族の血が原因なんだ」
「!!」
「・・・俺の中の・・・魔族の血・・・」
「どういうことですか!?」
茫然としている風夜の代わりに、花音は聞き返す。
すると、王は一度溜め息をついて、話し始めた。
「話せば少し長くなるかもしれないが、いいか?」
「はい」
「これは、他の国の王族、空夜、風華も知らないことだ。もう何百年も昔の話だが、風の国の王族に魔族がいたことがある」
そこまで言い、王は風夜を見る。
「その時の王は、ある上級魔族の女と恋におちた。その時から、王家の血に魔族の血が混じり始めた。とはいっても、それは極少量のものだ。だが、稀にその血を強く受け継ぐ者が生まれてくるはずだ」
「・・・それが、俺か」
そう言った風夜に、王は頷く。
「そうだ。空夜と風華には、その血が流れていない。だが、風夜にはその血が流れている」
「でも、どうして今になってその話を?」
「風の国を占領しているのが魔族なら今、話しておいたほうがいいと思ってな。今までと違い、魔族が関わってくるなら、その影響を受けることもあるだろう。それなら、知らないままでいるより知っていたほうがいい」
「・・・・・・」
そこまで聞いたところで、風夜が席を立ち、部屋を出ていこうとする。
「風夜・・・!」
「・・・少し一人にしてくれ」
そう言い、出ていってしまった。