光の少女Ⅱ【救出編】
「!!」
「確かに風夜の身体には、魔族の血が混じっているのかもしれない。でも、それが何?」
「何って、怖くないのか?」
「怖くないよ。魔族の血が流れていたとしても、風夜は風夜のままだよ。だから、怖がる必要もないよ」
花音がそう返すと、風夜は信じられないというような表情をする。それを見て、花音は続けた。
「大丈夫。もしこの先、風夜がその血に振り回されることがあったとしても、私は信じてるから。風夜なら、大丈夫だって。何があっても戻ってきてくれるって、その血に負けることはないって」
「・・・」
「皆だって受け入れてくれるよ。だから、ね?」
言って笑みを見せると、風夜は一つ溜め息をついた。
「全く・・・・・・、敵わないな」
「じゃあ、この話はおしまい。そろそろ戻らないと、今度こそ皆に、怒られちゃう」
「・・・そうだな」
そんなことを言って、花音と風夜は踵を返した。