光の少女Ⅱ【救出編】
「これは?」
「貴女のペンダントと同じものよ。私達は、この力を借りて、力を使っているの」
「私達って、他の皆も?」
頷いて、蒼が指輪、梨沙がイヤリング、未央が髪留め、彼方がブレスレットを見せる。
「そもそも、これには本来の俺達の力が封じられているんだ。この世界に来る際に、封じられた力が」
「これを持っていることで、力を使える。だが、本来の力には程遠いから、向こうで生活している奴等に比べたら、劣ってしまうんだ」
「どうすれば・・・」
「ん?」
花音が呟いたのに、五人の視線が集まった。
「どうすれば、本来の力が使えるの?私、今のままじゃ・・・」
そこまで言って、誰かに手を握られる。見ると、梨沙だった。
「焦っちゃ、駄目。私達も協力するから」
「私も!私も頑張るよ!」
「花音、大丈夫だよ。・・・一人じゃないから」
順に声を掛けてくる梨沙達の後で、蒼と彼方も頷く。
「・・・ありがとう」
それに花音は泣きそうになりながらも、小さい声でそう返した。