光の少女Ⅱ【救出編】
「いたって、誰が?」
「お前が火焔達につけていた奴等がだ」
「何?それで、そいつらは?」
「全員大きな怪我はないみたいだ。一応、美咲が診てくれてるけどな」
「そんな・・・」
「で、三人は?」
「まだ見付かってない。さっき出ていった奴等以外の全員で探しているんだけどな」
「っ、私達も探しに行こう」
花音はそう言って、飛び出す。そんな彼女の後を風夜と白亜が追い掛けてくるのがわかったが、花音はそのまま走り続けた。
「・・・いない。何処に行ったんだろ」
「・・・街にいるのは、間違いないんだけどな」
街の中を探し回って数十分。何処にもいない三人に、花音と風夜は足を止めた。
「・・・なぁ、花音。もしも、火焔達が此方へ戻ってきたのではなく、何か別の目的で振りをしていたのだとしたら、どうする?」
「風夜?風夜は、そう思ってるの?」
「ああ。あいつらがそう簡単に自分の意見を変えるとは思えないしな。それに、このタイミングでの襲撃と姿を消した三人・・・、何かあるとしか思えない」
「・・・」
風夜の言葉に、何処からか手を叩く音が聞こえてきた。