光の少女Ⅱ【救出編】
第6章 魔族の血
1
「おや、何ですか?」
「何ですかって、お前・・・」
「何てことを・・・」
平然としている大臣とは違い、火焔達の表情は青ざめている。
その三人の視線の先には、血を流し、倒れている王の姿。
「・・・殺したのか?何故、そんなことを・・・。俺達の目的は・・・」
「宝珠を手に入れること。ですが、私の目的はそれだけじゃない。王家の血を絶やし、私が新たな王になる。その為には、王や二人の皇子、姫は邪魔者なのです」
「だからと言って・・・!」
「言葉を慎みなさい。新たな王になる私と皇子、皇女のあなた達ではどちらの地位が上なのか、わかるでしょう?」
「「「っ・・・」」」
火焔達が黙り、大臣は再び花音達の方を見てきた。
「さあ、お待たせしました。・・・何、心配はいりません。あなた方の兄弟もすぐに・・・」
「・・・・・・・・・か」
「?」
動きを封じられたまま、顔を俯かせていた風夜が何かを呟く。
「ん?何か言いましたか?」
「・・・・・・それだけか。お前が王になる・・・、そんなことの為だけに・・・、父上を・・・!」
「そんなこと?私はずっと王になりたかった。その長年の夢をそんなことだと言うのですか?」
「ああ、言うさ。そんな下らないことの為に、そんな下らないお前の夢の為に、父上が殺されたかと思うと、・・・腹が煮えくりそうだ!」
そこまで風夜が言った時、彼の雰囲気が変わった。
花音がそう感じたと同時に、魔族達が急に何かを警戒するようにざわつきだした。
「おや、何ですか?」
「何ですかって、お前・・・」
「何てことを・・・」
平然としている大臣とは違い、火焔達の表情は青ざめている。
その三人の視線の先には、血を流し、倒れている王の姿。
「・・・殺したのか?何故、そんなことを・・・。俺達の目的は・・・」
「宝珠を手に入れること。ですが、私の目的はそれだけじゃない。王家の血を絶やし、私が新たな王になる。その為には、王や二人の皇子、姫は邪魔者なのです」
「だからと言って・・・!」
「言葉を慎みなさい。新たな王になる私と皇子、皇女のあなた達ではどちらの地位が上なのか、わかるでしょう?」
「「「っ・・・」」」
火焔達が黙り、大臣は再び花音達の方を見てきた。
「さあ、お待たせしました。・・・何、心配はいりません。あなた方の兄弟もすぐに・・・」
「・・・・・・・・・か」
「?」
動きを封じられたまま、顔を俯かせていた風夜が何かを呟く。
「ん?何か言いましたか?」
「・・・・・・それだけか。お前が王になる・・・、そんなことの為だけに・・・、父上を・・・!」
「そんなこと?私はずっと王になりたかった。その長年の夢をそんなことだと言うのですか?」
「ああ、言うさ。そんな下らないことの為に、そんな下らないお前の夢の為に、父上が殺されたかと思うと、・・・腹が煮えくりそうだ!」
そこまで風夜が言った時、彼の雰囲気が変わった。
花音がそう感じたと同時に、魔族達が急に何かを警戒するようにざわつきだした。