光の少女Ⅱ【救出編】


「「「「「!!」」」」」


異変を感じ、神蘭達は動きを止める。

光の街から放出されている力は、彼女達の場所まで届いてきていた。


「何だ?この力は・・・」

「ふふ」


眉を潜め、呟いた神蘭と向かい合っていた窮姫が急に笑い声を上げる。


「何を笑っている?」

「ふふ、向こうでなかなか面白いことになってるみたいね」

「・・・」

「此処で私達の相手をしてるより、早く戻った方がいいんじゃないかしら?・・・彼が全てを壊す前に・・・ね」

「っ・・・、封魔!」

「今、やってる!」


神蘭に言い返し、封魔が取り出した水晶に向かって声を掛けた。


「おい!そっちで何があった!?誰でもいいから、返事しろ!」

「・・・が・・・」


封魔の声に、僅かに返事が返る。


「この声は、花音か」

「落ち着いて、何があったの?」


近付いてきた龍牙が呟き、鈴麗が優しく先を促す。


「風夜が・・・、風夜が・・・」

「!?風夜がどうした?何があった!?」

「風夜を・・・止めて・・・!助けて・・・」


震えた声で返ってきた言葉に、神蘭達は顔を見合わせ頷きあう。


「・・・わかった。すぐ戻るから、待ってろ」


最後に封魔がそう言い、水晶をしまうと、彼等はそこから姿を消した。
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