光の少女Ⅱ【救出編】
「!!」
家を出たところで、花音は足を止める。
目の前には、聖と襲ってきた女がいて、楽しそうな笑みを浮かべていた。
「聖ちゃん!?それに・・・」
「フフ、いいの?足を止めて。此処じゃ、すぐに追い付かれてしまうわよ」
女の言葉に花音は後ろを振り返る。だが、まだ追ってきている様子はなかった。
それに気づいて、女が顔をしかめる。
「・・・まだ抵抗するだけの力があるみたいね。だけど」
言葉と共に、女が何かを握り潰すようなしぐさをする。
「うわああぁ!」
「風夜っ・・・!」
聞こえてきた声に戻りそうになる。
だが、その前に何かが壊されるような音を聞いて戻るのをやめ、花音は走り出した。