光の少女Ⅱ【救出編】
第5章 本当の力
1
「二つ目の・・・」
「ん?」
「二つ目の術者の術を打ち消すのって、どうすればいいの?」
「簡単な話だ。術者とは、また別の力をぶつけて、跳ね返せばいい。だけど」
「だけど?」
「さっきも言ったけどな。かなり強い術がかけられている。それを消すには、それと同じ強さ以上の力が必要だ。中途半端な力量だと、かえって苦しめることになる。・・・それでもやるのか?」
紫影に聞かれ、花音は頷く。
「・・・それでも、やるしかないよ。・・・私は、助けたい。今度こそ」
そこまで言ったところで、紫影が呆気にとられたような顔をしているのに気付いた。
「どうしたの?」
「・・・お前、俺が言ったこと、信じるのか?・・・陰の一族は敵だろ?なのに・・・」
「紫影くんが嘘をついているようには見えないから。だから、信じるよ」
「・・・・・・」
その時、風夜が襲ってきた辺りから、大きな音が聞こえてきた。
「!!・・・行こう」
「待って!花音!」
「!待てっ!俺も行く!」
音を聞いて走り出した花音の後を、飛鳥と紫影が追い掛けてくる。
元の場所へ戻った花音が見たのは、両手足を蔓のようなもので縛られ、何か透明な空間に閉じ込められている風夜と、肩を大きく上下させて、息を整えている蒼達だった。
「二つ目の・・・」
「ん?」
「二つ目の術者の術を打ち消すのって、どうすればいいの?」
「簡単な話だ。術者とは、また別の力をぶつけて、跳ね返せばいい。だけど」
「だけど?」
「さっきも言ったけどな。かなり強い術がかけられている。それを消すには、それと同じ強さ以上の力が必要だ。中途半端な力量だと、かえって苦しめることになる。・・・それでもやるのか?」
紫影に聞かれ、花音は頷く。
「・・・それでも、やるしかないよ。・・・私は、助けたい。今度こそ」
そこまで言ったところで、紫影が呆気にとられたような顔をしているのに気付いた。
「どうしたの?」
「・・・お前、俺が言ったこと、信じるのか?・・・陰の一族は敵だろ?なのに・・・」
「紫影くんが嘘をついているようには見えないから。だから、信じるよ」
「・・・・・・」
その時、風夜が襲ってきた辺りから、大きな音が聞こえてきた。
「!!・・・行こう」
「待って!花音!」
「!待てっ!俺も行く!」
音を聞いて走り出した花音の後を、飛鳥と紫影が追い掛けてくる。
元の場所へ戻った花音が見たのは、両手足を蔓のようなもので縛られ、何か透明な空間に閉じ込められている風夜と、肩を大きく上下させて、息を整えている蒼達だった。