光の少女Ⅱ【救出編】
2
「皆、遅いね。見つからないのかな?」
飛竜の親子を見送ってから、数十分。まだ誰も戻ってこないのに花音は呟く。
その時、それまでのんびりと過ごしていた飛竜達がある方向、先程親子の竜が飛んでいった方を見た。
かと思うと、何かから逃げるように上空へと上がっていく。
「何?急にどうしたの?」
花音が呟いた時、先程の竜の親が飛んでくるのが見えた。
「ああ!?」
辛うじて飛んでいたのが、地へ完全に墜ちたのを見て、花音は駆け寄る。
「ピィ、ピィー」
近づくと、子竜が悲しげな声で鳴いて、親にすりよっていたが、親は身動きしない。
(火傷!?)
地に倒れている親の身体は、激しく焼けただれていた。
「一体、どうして」
「花音!」
その時、風夜の鋭い声と共に、花音の周囲を風の結界が包み、そこへ高温の炎が激しくぶつかった。
「皆、遅いね。見つからないのかな?」
飛竜の親子を見送ってから、数十分。まだ誰も戻ってこないのに花音は呟く。
その時、それまでのんびりと過ごしていた飛竜達がある方向、先程親子の竜が飛んでいった方を見た。
かと思うと、何かから逃げるように上空へと上がっていく。
「何?急にどうしたの?」
花音が呟いた時、先程の竜の親が飛んでくるのが見えた。
「ああ!?」
辛うじて飛んでいたのが、地へ完全に墜ちたのを見て、花音は駆け寄る。
「ピィ、ピィー」
近づくと、子竜が悲しげな声で鳴いて、親にすりよっていたが、親は身動きしない。
(火傷!?)
地に倒れている親の身体は、激しく焼けただれていた。
「一体、どうして」
「花音!」
その時、風夜の鋭い声と共に、花音の周囲を風の結界が包み、そこへ高温の炎が激しくぶつかった。