光の少女Ⅱ【救出編】
4
先手をうつように、火焔が幾つもの火球を放つ。
それを避けた風夜に、続けざまに火球が放たれるが、それも避けるだけの風夜を見て、美咲が声を掛けてくる。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?さっきから、避けているだけじゃん」
「そもそも敵対した場合、火と風はあまり相性がよくない。・・・あいつが下手に力を使えば、向こうの力を強めてしまうからな」
「ってますます、不利じゃないか。あいつ、どうするつもりなんだ?」
夜天の言葉に光輝がそう言って、風夜の方を見る。
「どうした?避けているだけじゃ、時間だけが過ぎていくぞ。いいのか?」
「・・・・・・」
「・・・来ないなら、此方からいくぞ」
何も仕掛けてこない風夜に痺れを切らしたらしい火焔の手に力が集まる。
次の瞬間、風夜の周りを炎が壁のように囲み、少しずつ狭まり始めた。
「姉上・・・!」
「・・・駄目だよ。手を出したら」
見かねたらしい光輝が動こうとするのを、花音は止める。
「いいの?このままだと、風夜、ただじゃ済まないと思うけど」
花音達から少し離れたところにいる水蓮がそう言ってくる間にも、炎の壁はその範囲を狭くしていったが、あと少しで風夜の身体に達するというところで、それは止まった。
「・・・やっと動いたか」
火焔が呟き、その言葉で彼が止めた訳ではないのだとわかった。
「だが、ずっとそうやって防いでいるつもりか?・・・避けてばかりでようやく動いたかと思えば、今度は守りに入って、俺を馬鹿にしてるのか!?やる気がないなら、次で決めてやる!」
そう言った火焔が炎の壁はそのままに、再び力を集中させる。
そして放たれた炎の渦は、炎の壁と混じりあい大きな火柱となって、空へと激しく燃え上がった。
先手をうつように、火焔が幾つもの火球を放つ。
それを避けた風夜に、続けざまに火球が放たれるが、それも避けるだけの風夜を見て、美咲が声を掛けてくる。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?さっきから、避けているだけじゃん」
「そもそも敵対した場合、火と風はあまり相性がよくない。・・・あいつが下手に力を使えば、向こうの力を強めてしまうからな」
「ってますます、不利じゃないか。あいつ、どうするつもりなんだ?」
夜天の言葉に光輝がそう言って、風夜の方を見る。
「どうした?避けているだけじゃ、時間だけが過ぎていくぞ。いいのか?」
「・・・・・・」
「・・・来ないなら、此方からいくぞ」
何も仕掛けてこない風夜に痺れを切らしたらしい火焔の手に力が集まる。
次の瞬間、風夜の周りを炎が壁のように囲み、少しずつ狭まり始めた。
「姉上・・・!」
「・・・駄目だよ。手を出したら」
見かねたらしい光輝が動こうとするのを、花音は止める。
「いいの?このままだと、風夜、ただじゃ済まないと思うけど」
花音達から少し離れたところにいる水蓮がそう言ってくる間にも、炎の壁はその範囲を狭くしていったが、あと少しで風夜の身体に達するというところで、それは止まった。
「・・・やっと動いたか」
火焔が呟き、その言葉で彼が止めた訳ではないのだとわかった。
「だが、ずっとそうやって防いでいるつもりか?・・・避けてばかりでようやく動いたかと思えば、今度は守りに入って、俺を馬鹿にしてるのか!?やる気がないなら、次で決めてやる!」
そう言った火焔が炎の壁はそのままに、再び力を集中させる。
そして放たれた炎の渦は、炎の壁と混じりあい大きな火柱となって、空へと激しく燃え上がった。