光の少女Ⅱ【救出編】
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「・・・残り20分か。勝負ありだろ」
「そうね。花音、信じてもらえないかもしれないけど、私達は命まで奪うつもりはないの。だから」
「・・・まだだよ。まだ手を出しちゃ駄目・・・」
「花音!?」
「まだって、お前・・・」
再度止めた花音に、雷牙と刹那が視線を向けてくる。
「花音ちゃん、何を言ってるの?あの火の中だよ、早く何とかしないと!」
「花音、まさか見捨て・・・」
「違うよ!だって、まだ終わってない!」
琴音の言葉を遮るように花音が叫ぶと、同時にふと川の方へ視線をやった星夢が花音の肩を優しく叩いた。
「そうね、花音の言う通り。まだ終わってないみたいよ」
その言葉と同時に、川の水が渦のようになって、上空へと巻き上がる。
そうかと思うと、燃え上がっている火柱に激突し、辺り一面が水蒸気のようなものに覆われ、視界が悪くなった。